特定技能外国人材の受け入れを検討している企業から、「特定技能1号と2号は何が違うのですか?」というご質問をいただくことがあります。前回のコラムでは、1号を中心に受け入れの流れをご紹介しました。今回は、次の5つの観点から1号・2号の違いを整理します。
- 対象分野
- 技能水準
- 在留期間
- 家族帯同
- 支援計画の有無
特定技能1号とは
特定技能1号は、「相当程度の知識又は経験を要する技能」を持つ外国人を対象とした在留資格です。対象となる特定産業分野は、2026年にリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が新たに加わり、現在は19分野です。ただしこの新しい3分野は2027年度からの本格的な受け入れ開始に向けた準備段階にあり、実際に受け入れが進んでいるのは主に、介護・外食業・宿泊業・建設・農業など従来からの16分野です。
技能水準・日本語能力は、分野ごとの試験等で確認します(技能実習2号を良好に修了した人は試験が免除される場合があります)。在留期間は、以前は「1年以内ごと」の更新が基本でしたが、2025年9月の運用要領改正により、「3年を超えない範囲」で個々に指定される期間ごとの更新(最長3年)に緩和されました。通算の上限は原則5年です(一定の要件を満たす場合は6年まで認められる例外もあります)。
家族帯同は、原則として認められていません。受入れ企業には、生活・就労面の「支援計画」の作成・実施が義務付けられており、その全部または一部を登録支援機関に委託することもできます。現在、特定技能で受け入れられている外国人材の多くは、この1号です。
特定技能2号とは
特定技能2号は、1号よりも熟練した技能を持つ外国人を対象とした在留資格です。対象となるのは19分野のうち11分野です。「介護」は別に在留資格があるため対象外で、自動車運送業・鉄道・林業・木材産業、2026年に加わったリネンサプライ・物流倉庫・資源循環も、現時点では2号の対象になっていません。
技能水準は、分野ごとの技能評価試験や実務経験等で確認され、日本語能力の要件も分野によって異なります。在留期間は「3年・2年・1年・6か月」のいずれかで、1号と異なり通算の上限はありません。要件を満たせば、配偶者や子どもの帯同も可能です。また、2号には「支援計画」の作成・実施義務はなく、受入れ企業に生活オリエンテーションなどの支援義務は課されません。
特定技能1号と2号の違いを比較表で整理
ここまでの内容を表に整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 対象分野数 | 19分野(新規3分野は受け入れ準備中) | 11分野 |
| 技能水準 | 相当程度の知識・経験(分野ごとの技能試験等で確認) | 熟練した技能(分野ごとの技能評価試験や実務経験等で確認) |
| 日本語要件 | 分野ごとの試験等(技能実習2号修了で免除の場合あり) | 分野により異なる |
| 在留期間の更新 | 最長3年(法務大臣が個々に指定) | 3年・2年・1年・6か月 |
| 在留期間の上限 | 原則5年(例外的に6年) | 上限なし |
| 家族帯同 | 原則不可 | 要件を満たせば配偶者・子は可 |
| 支援計画 | 作成・実施が必須 | 不要 |
現状は1号が中心、2号への移行も視野に
出入国在留管理庁の統計(令和8年3月末時点)によると、特定技能1号の在留者は約40万4,527人、2号は約12,420人です。2号は対象分野が限られているうえ、分野ごとの技能水準・実務経験等の要件を満たす必要があることから、1号に比べればまだ少数です。ただし、制度開始から5年が経過し、1号の在留期間上限に達した人材が2号へ移行し始めたこともあり、2号の在留者数は令和7年6月末の3,073人から令和8年3月末には12,420人へと、直近で急増しています。受入れ企業には、目先の人材確保だけでなく、長期的な育成・定着の視点から「1号→2号」への移行も視野に入れることをおすすめします。
まとめ
- 特定技能1号は「相当程度の知識・経験」が対象。対象分野は19分野(新3分野は準備中)
- 特定技能2号は「熟練した技能」が対象。19分野のうち11分野が対象
- 在留期間は1号が最長3年で、通算して原則5年以内まで。2号は3年〜6か月が個別に付与され、上限なし
- 家族帯同は1号が原則不可、2号は要件を満たせば可能
- 支援計画は1号が必須、2号は不要
- 2号の在留者数は急増中(令和7年6月末3,073人→令和8年3月末12,420人)
小田原市を拠点に、神奈川県西エリアはもちろん、オンラインでのご相談を通じて全国の企業様のご依頼にも対応しています。特定技能1号・2号のいずれについても、「対象分野の確認」「支援計画の作成」「在留資格の申請」まで、まとめてご相談いただけます。特定技能の受け入れをお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。
次回予告:特定技能の「対象19分野」、あなたの業種は入っていますか?
「うちの業種は特定技能の対象になるのだろうか」――そんな疑問をお持ちの企業様も多いのではないでしょうか。次回のコラムでは、2026年に拡大した特定技能の対象19分野を一覧で整理し、観光・宿泊業や飲食業など、小田原市内でも人手不足が目立つ業種を中心に詳しくご紹介します。







コメント
コメント一覧 (2件)
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